運転中に目的地への経路を間違えて行き過ぎてしまうことがありますが、方向を変えるために強引に U ターン（転回）を行なうのは非常に危険な行為で事故を起こしかねません。
大きな交差点などには、転回禁止の標識や表示があります。こうした場所では U ターンすると危険なので禁止しているのですから、絶対にしないように心掛ける必要があります。
しかし、たとえ U ターン禁止場所でなくても、交差点での U ターンは他の車が右折と勘違いすることもあり、危険が伴います。 U ターンはなるべく避けて、左回りを繰り返すなど、別の手段で進路に戻るようにすることが大切です。
やむを得ない場合でも、対向車が完全にいなくなるまで待つことです。また、 U ターンする場合は、その地点の３０ M 手前から合図を出すのを忘れないようにしましょう。

また、中央分離帯のある道路で、切れ目から U ターンを行なう場合、対向車から中央分離帯の植え込みなどが死角となるため、 U ターン車は見落とされる危険性が高まります。
U ターン車のほうも対向斜線が十分に確認できないままターンに入ることになりますので、こうした場合での U ターンも慎みましょう。
また、片側１斜線の狭い道路を U ターンする場合、一気に U ターンできず、切り返しを行なわなければならない場合があります。その間に、後続車がやってきて追突される危険もあります。

なお、こんな転回も違反です。あるドライバーが、目的地を行き過ぎたのに気づいて U ターンしようとしたところ、「転回禁止」の標識が見えました。そこで、小路があったのでそこにバックして車の後部を入れて、もとの道路に出て反対方向に向かおうとしたところ（いわゆるスイッチターン）、警察に検挙されたのです。
転回は「車両の従来の方向と逆の方向に進行する目的を持ってする同一路上における方向転換行為」と定義されており、スイッチターンもその目的が方向転換にある以上、転回に当たるというわけです。ご注意ください。

そこで、方向転換せざるを得ない場合には、いったん空き地や公共の駐車スペースなど、道路外の危険のない場所に出てから行なうのが安全です。ただし、空き地と車道の出入りの際には、歩行者や自転車に注意しましょう。